歯科用マイクロスコープ 手術用顕微鏡

歯科用マイクロスコープ

顕微鏡歯科マイクロスコープ図鑑

光学系歯科用マイクロスコープの種類

カールツァイス製

Opmi Pico(ピコ)

opmiピコ マイクロスコープOpmi111の後に発売されたモデルでOpmi111を多少、簡素化しコストダウンをはかっている。この機種はカールツァイス製歯科用マイクロスコープのスタンダードモデルとして、よく見えて扱いやすいため評判が高い。、一般的な顕微鏡歯科治療はこれで問題なく使用できる性能をもっている定番モデルである。オプションで内蔵CCDカメラなどが装着可能である。

 

Opmi111

opmi111 マイクロスコープPicoシリーズの登場前の時代はカールツァイスの主力歯科用マイクロスコープはOpmi111であった。その完成度は高く、光学系で定評のあるカールツァイス製のレンズに剛性のある丈夫なアームに支えられ、操作性もよく、このマイクロスコープはあらゆる顕微鏡歯科治療に対応できる性能をもっていた。
当時かなり高価であったことと、今では製造されてないため、現在ではわずかな歯科医院にしか設置されていない。

Opmi Movena

movena マイクロスコープOPmi111の後継機種がOpmi Movenaである。これまでにない長いサスペンションアームをもちさらに操作性を改良している。歯科診療のあらゆるステージにおいて性能を発揮できる機種である。

 

 

 

OPMI Proergo(プロエルゴ)

歯科用マイクロスコープカールツァイス社製歯科用マイクロスコープのハイエンドモデル。半世紀にわたって手術用顕微鏡を開発してきたカールツァイス社の技術の結晶ともいえる歯科用マイクロスコープである。長時間の顕微鏡歯科治療でも快適におこなえるための、明るい光学系、フーフロートマグネティクシステム、バリオスコープなど様々な機能を備えている。便利な機能としてオートフォーカス機能がある。高倍率でもボタンひとつで勝手にフォーカスを合わせてくれる機能である。このオートフォーカスを直視すると酔ってしまうが、長時間の顕微鏡治療や器具を持ち替えるときや目を離したときでも自動的にフォーカスをだいたい合わせてくれるので重宝する。なにより人間工学を考えた洗練されたデザインで、扱いやすい。まさにカールツァイス社のフラッグシップモデルにふさわしいマイクロスコープである。

 

ライカ製

ライカM300(Leica M300)

ライカM300 マイクロスコープ手術用顕微鏡で実証された ライカの誇るライカが誇るハイクオリティな光学技術Ergon OpticTMを採用し、高い光学性能を継承し、実証されたライカの最高の光学技術を歯科用顕微鏡に必要とされる光学特性を基に最適化しました。
ライカが誇るハイクオリティな光学技術Ergon OpticTMを採用した歯科用マイクロスコープ。操作性もいいが、アームが細いためビームスプリッターなどのオプションは装着できず、拡張性に乏しいものの、画質はとてもよいのでエンドリーモデルに最適である。価格帯は280万円(CCDカメラ無)、350万円(内蔵1CCDカメラ付)

ライカM320F12デンタル(Leica M320F12-D)

ライカM3202010年4月21日より発売予定の最新鋭機種。ライカM300の後継機種にあたるが、完全にフルモデルチェンジしている。M300の欠点であった細いアームは剛性の高い丈夫な太いアームに変更され、さらにケーブルがすべてアーム内に収納されており、表面塗装もナノシルバーコーティングによる抗菌塗装でシンプルなデザインになっている。
そして最大の特徴はハイビジョン撮影が可能なカメラを標準で内蔵している点である。内蔵カメラにSDカードを挿入し、動画記録(MP4形式)や静止画記録(300万画素)がなんと可能である。光源もこれまた新しいLEDライトをダブルビームで搭載しており、従来のハロゲンライトに比べて明るく、自然光に近く、そして60,000時間と寿命が長い特徴をもっている。
光学レンズ系はM300よりアップグレードして最高級レンズを搭載するようになった。
これで、ライカの上位機種は売れなくなってしまうのではないか?と心配してしまうほどハイスペックなモデルになっている。
価格帯は450万ほどであるが、スペックとハイビジョンカメラ標準搭載を考えるとお買い得かもしれない。

ライカM400E(Leica M400)

ライカM400 マイクロスコープライカのミドルエンドモデルM400Eシリーズ。M300に比べてアームに剛性があり、さらに独自のカウンターバランス機構により安定感がアップしている。そのため、3CDDカメラやHDビデオカメラなどの記録機器の取り付けが可能になっている。双眼可変鏡筒 ウルトラローを装着することにより、術野までの距離を短くすることで、肘を曲げた状態での治療が可能になります。価格帯は500万円(1CCDカメラ付)〜。

 

グローバル製

グローバルマイクロスコープ

アメリカの審美歯科医のなかで一番人気がある歯科用マイクロスコープ。他の外国製機種と比べると価格は抑えめで200万〜ほどである。さすがに、操作性も良く、コンパクトな設計で導入しやすい特徴をもつ。 オプションで鏡筒の可動域が広くできるなど、術者に合わせたアレンジができるところが魅力。また使用目的により3段階ズームか6段階ズームのモデルが選べるのもポイントである。しかし、カールツァイス社製歯科用マイクロスコープと比べるとやや画像の輪郭があまくボケた印象をもってしまう。標準のノバライトは白色光であり、そのためかやや青白い画質になる。光量は根管内などの観察にはがやや不足ぎみであり、最大使用時間60分の制限も付くため注意が必要である。

 

メーラー製

デンタ300

デンタ300 マイクロスコープ医科領域で定評のあるメーラー社製の歯科用に開発されたエントリーモデルの歯科用マイクロスコープちょうどカールツァイス社のPICOあたりと競合するモデルである。他社のモデルが医科用からの流用モデルなのに対してデンタ300はその名のとおり、歯科用に開発されたマイクロスコープである。見えかたも良く、鏡筒が長く作業距離が取りやすく、標準でローテーションリングの装備とCCDカメラが付いているのが特徴である。ただハンドルの位置が奥にあり、形状が独特なためで顕微鏡をのぞいたままの操作にはやや慣れが必要である。価格は400万円(1CCD付)ほどで販売元が東京歯材社からヨシダに移りかなりの値引きが期待できるかもしれない。

ユニバーサ300

ユニバーサ300 マイクロスコープユニバーサ300はメーラー社の優れた技術のもとに開発された、卓越した光学系を持ったハイミドルクラスのマイクロスコープです。これまでに多くの形成外科、眼科、耳鼻科などで多くの臨床の場で実績を残しており。広い分野で証明された高い品質は、歯科領域でも余すことなく実力を発揮しています。電動フォーカスなどを装備し手元や足元で操作できる。アームに剛性があるため記録用カメラやHDデジタルビデオカメラなどがオプションで付けられる。電磁ロック機能はないいものの、アームの動きはスムーズである。価格帯は548万円(CCDカメラ無)、650万円(1CCD付)〜

Hi-R1000

HI-R1000 マイクロスコープメーラー社のハイエンドモデルで、脳外科用に使用されていたモデルである。いろいろオプションを付けると3000万ほどする。
接眼レンズが3つあり最大3人まで、顕微鏡を覗きながら治療をおこなえるのが特徴、かなり大きな機械になるが、パワーアシスタントシステムによりハンドル操作は軽く動かすとができる。電磁ロック、電動フォーカスなど手元や足元で操作でき、さらにフォーカスを維持したままの平行移動ボタンやお好み設定ボタンなどの装備がある。

マニー製

DMS25Z マイクロスコープDMS25Z

根管治療(歯の根の治療)の治療器具を多く販売しているマニーからでている、歯科用マイクロスコープ。鏡筒などの可動製をなくして、価格をおさえている。そのため、治療中の操作性が悪いのが欠点である。
しかし、低価格の割には比較的に画質が良く、初心者やセカンドモデルとして導入しやすい。標準の100Wではやや画質が暗いので、オプションの150Wがおすすめである。

マニースコープZ

マニースコープZDMS25Zの後継機種がこのマニースコープZである。
前機種は価格の割によく見えることで評判のよかったが、レンズ、固定鏡筒はそのままに操作性を改善するためのハンドルを付与している。
前機種で不評だった、使用しているうちに分解してしまうアームも改善され、さらに収納性もかなり向上している。100Wの標準ハロゲンライトも今回は標準で150Wハロゲンライトが装備され明るさもアップしている。フロアースタンドもやや小ぶりになったため、狭い設置スペースでも導入できるようになったこともポイントである。価格帯は1CCD付きで170万から。

IMS22Z

IMS22Z マイクロスコープ根管治療(歯の根の治療)の治療器具を多く販売しているマニーからでている、歯科用マイクロスコープ。鏡筒に広範囲の可動性があり、DMS25Zの操作性の悪さが改善した機種である。

 

 

 

ヨシダ製

ヨシダ マイクロスコープヨシダマイクロスコープ

ヨシダから販売されている歯科用マイクロスコープ。他の機種に比べて圧倒的に低価格で100万を切るぐらいで販売されている。
鏡筒の可動性など操作性はいいが、肝心の画質は暗めで、ぼやけた映りのためよくないのが欠点。ごく低倍率の簡単な処置や歯石取りなどには対応できるが長時間の精密治療には、あまり適さない機種である。

 

ペントロン

ブライトビジョン Bright Vision

オルションAM30002010年よりペントロン社より発売されている歯科用マイクロスコープ。ドイツ Schott社製のハイスペック、アポクロマティックレンズを採用しており、色収差を低減した、にじみのない明るく鮮明な術野を視認することができる。
ブライトビジョンの一番の特徴は、そのコストパフォーマンスの高さである。現在のところ、同一価格帯での性能は飛びぬけており、競合機種は存在しない。
さらに、ロテーションリングやビームスプリッター、カメラアダプター、エクスエンションアームなど豊富なオプションがあり、拡張性があるところもポイントである。
ただし、上位機種にあるようなバランス機構はないので、オプション際には注意が必要である。

株式会社イナミ

オペレーション マイクロスコープGIGA

いなみ マイクロスコープもともとは眼科用のマイクロスコープであるが多少コンパクトになって歯科用に販売されている
180万ほどの低価格で販売されている価格の割りに電動フォーカスなど装備され足で微調整が可能である。
ただ、鏡筒の稼動範囲が狭く、ハンドルが奥にあるため、やや操作性に難がある。これは目の手術に使用する目的にはあまり稼動性は必要なかったためだろうか、標準装備ではの光量がやや低くはやや暗めに移り焦点深度も浅い。低倍率なら快適だが、倍率を上げていくとフォーカスの維持しての操作が難しいかもしれない。実際の見えかたはヨシダマイクロスコープとマニースコープの間と言ったところであった。

三鷹光器株式会社

MM20S

歯科用マイクロスコープミタカ歯科業界ではあまりなじみない会社であるが、実は脳外科の手術用顕微鏡では一番の販売実績をもっているすばらしい日本の会社であるのがこの三鷹光器株式会社のである。
その実績をもってカールツァイス社のプロエルゴの対抗機種としてMM80をおくりだした。
さすがに完成度が高く画質や操作感は完璧。とくにアームにはNASAでも使用されている三鷹光器株式会社が開発した衝撃吸収技術が使用されており、動かしてもぶれをまったく感じない。電磁ロックを解除すると巨大なアームが小指でも操作できるぐらいの軽さがあり驚きである。フォーカスを維持したままの水平移動は手元の十字スティックで操作できるため直感的でとても扱いやすい。さすが脳外科領域で一番選ばれているだけあって対抗機種のプロエルゴと比較しても抜群の扱い易さである。
ただ、鏡筒の可動範囲など歯科用にはまだ改良の余地がある、機械は巨大でまさにモンスターマシンなので、さらなる小型化が望まれる。価格は脳外科用で2500万程、歯科用にはもう少しコストダウンするとのこと。

MM3D

歯科マイクロスコープ三鷹ついに歯科治療もここまできたかと思わせる、最新のハイビジョン3D画像のマイクロスコープである。
術者は、特殊なメガネ(飛び出すメガネ)装着してハイビジョンモニターを見ながら治療をおこなうのである。
そのためこのマイクロスコープには接眼レンズがない。
コンセプトとしてはデジタルマイクロスコープに近いがこの機種の欠点であった、モニターを通して見た際の2D画像のためからくる、奥行きの感じなさを三鷹光器株式会社の独自技術である3D画像によってカバーしている。実際見てみると「すごい!」の一言であり本当に画像に立体感がありリアルだった。余談であるが私は3D映画「ボルト」を見て気分が悪くなり、後半メガネをはずして鑑賞してしまったのでこの手は苦手なのだが、この画像は見ていても気にならなかった。
現に脳外科領域ではモニターをみながらアシスタントが介助を行うまでに臨床導入されている。
モニター出力した際に根管内部までは光が届かない欠点があるが、その点については現在対応中とのことであり、なかなか目が離せない注目の機種である。現在はプロトタイプのみでまだ販売はされていないため価格は不明である。

デジタルマイクロスコープの種類

インテリビジョン

デジタルマイクロスコープ インテリビジョンアームに取り付けられたデジタルビデオカメラからの映像が遅延なくテレビ画面に映しだされ、モニターを見ながら治療を可能にする、その最大倍率は、なんと250倍になる。すばらしい先進的アイデアであったが、発売された時期が早すぎた。搭載されたOSはWindow98、肝心のデジタルマイクロスコープもペンカメラ程度の画質しかなく、さらに作業距離が短いため(10センチ程度)治療しながら映し出すことができなかった。さらに、デジタルズームのため拡大すると画質が著しく低下してしまった。マイクロスコープとしての実用性はなく、患者さまにお口の状態を見せるデジタル口腔内カメラとして使用されていた。それゆえ、人知れず生産を中止し、いまではわずかな歯科医院にしかない。

エクスプローラー

デジタルマイクロスコープ インテリビジョンの画期的なアイデアより10年近くが過ぎ、会社こそ違えどそこ後継モデルのような機種がエクスプローラーである。CCDカメラにモニターを設置した基本的なデザインは変わっていないが、カメラの性能は上がり作業距離が20p以上取れるため、ライトを照らす感覚で映すことができ、治療はモニターを見ながら可能である。。ついにインテリビジョンが生み出した幻のコンセプトは確立したように思える。ただし、付属の17インチテレビに移る画質はやや落ちる。モニター出力した場合にどの機種でもおきることであるが、画像がどうしても平面的(2D)に映ってしまい立体感(奥行き)が感じられない。さらに光学系マイクロスコープと違い、光が奥まで届かないため根管内までは見ることができない。治療には、今までのマイクロスコープとは違うトレーニングが必要になる。現状では、マイクロスコープ的な使用目的よりも動画記録的な目的が強い機種かもしれない。価格は 500万程度。

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