顕微鏡歯科治療、顕微鏡治療に関する質問集
Q.顕微鏡歯科治療とはどんな治療方法ですか?
肉眼では見えないような細かい部位を歯科用マイクロスコープという装置を使用して治療部位を拡大鏡下で見ながら、超精密に行う歯科治療です。
Q.顕微鏡歯科治療は、いつごろからおこなわれているのですか?
もとは耳鼻科、眼科で使用されたもので、1950年代に脳神経外科、60年代には産婦人科、70年代には心臓外科領域で使用されるようになりました。90年代には歯科でも有効性が認知されるようになりました。なお、現在アメリカの根管治療専門医は、根管治療(歯の根の治療)には歯科用マイクロスコープの使用が義務化されています。
Q.顕微鏡歯科治療はどんなメリットがありますか?
従来の歯科治療は、暗く狭い口の中でレントゲン写真や計器を頼りに治療を行うため、精密な治療を行い難い場合がありました。 しかし顕微鏡を使った治療では、治療部位を最大30倍にまで拡大し、患部を細部まで確認することが出来るため、虫歯治療などでは健康な歯を削ることなく、悪い部分だけを確実に取り除き、患者さんの負担を最小限にとどめることが出来ます。
Q.歯の神経の治療(根管治療)でも顕微鏡歯科はメリットがありますか?
歯の神経治療(根管治療)とは、バイ菌に汚染されてしまった歯の神経を取り除いて消毒し、再びバイ菌が入り込まないように根管に薬を詰める治療です。しかし歯の神経は非常に細く(直径約0.02mm)、さらに歯根の中で複雑に分岐している場合もあるため、非常に緻密で難しい治療です。一般的に根管治療の再治療成功率は60%だともいわれています。
顕微鏡治療の場合、肉眼では見えない根の内部までを見ながら処置ができるため、正確な治療が可能になり、成功率も格段にアップします。アメリカでは1998年に、根管治療の専門医は顕微鏡を使っての治療を義務づけられたほどです。